祖母の100日忌

2011年01月21日

 1月15日は、昨年10月9日に亡くなった祖母の100日忌だった。いなくなってもう3カ月。亡くなる前、祖母の苦しんでいるのを見ていると、早く楽にしてあげたらいいのではないかとも思ったが、いないとなると心の中にぽっかり穴のあいた状態だ。

 15日はお昼ごろ名護に行き、祖父の家で母の家族、近くに住む大叔父の家族で、祖母に線香をあげた。ごく内輪の集まりで、法事用の食事には中身のお汁を母たちが作っただけだった。喪服もつけず、みんな地味目のカジュアルだった。


 母のすぐ下の弟で祖母の長男にあたる叔父が、100日忌の「行事」を取り仕切ったのだが、線香をあげようとしたとき、祖父の姿が見えなかったので、私が奥の部屋に行ってみると、祖父はベッドの上でグレーのトレーナーを着ようと奮闘していた。寒い日だったので、いくつも重ね着し、それで服がなかなかおさまらない。私が「おじいちゃん、この下の上着は脱いだら」というと、「そうだね、これまで着ると暑いね」と言って着ていたベストはとり、またトレーナーを着た。着ながら「いつもちゃんとしたかっこうをしないとおばあさんに怒られたから、ちゃんとしないと」と、叱られた子が反抗するように口をとがらせて言っていた。多分、泣きそうになるのをこらえて、そんな言い方をしたのだろうと思う。そばにいた私もじわーとしてきた。

 70年一緒にいた人の死は残されたものにとっては大きな喪失に違いない。祖父は祖母がほとんど意識のない状態になってもいつも手をにぎり、髪をさわって何か話しかけていた。祖母が亡くなったあと、母たちきょうだいは「今度はおじいちゃんをケアしなければ」と話していたが、この100日の日に見た私の印象は、顔色もよくなり、表情も明るくなったという感じだ。祖父と同居している叔母が言うには、時々祖父は祖母のことを思い出してはウルウルしているらしい。

 そんな祖父の今の最大の喜びは、ひ孫のKちゃんに会うこと。この日もKちゃんは家族で来ていた。生後3カ月、標準の2倍の重さというが、祖父は抱いたら放さない。この横綱似のKちゃんが祖父の元気の素になっている。
 祖母の100日忌

年の差約1世紀違いのツーショット。2人ともいい笑顔。

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Posted by ダイアン・M at 11:58│Comments(2)私事
この記事へのコメント
年の差約1世紀違いのおじいさんとお孫さんの写真!!

ほのぼのとしたいい写真ですね~。ほんとに幸せそうです。
この写真を見ると、おじいさん、おばあさんお二人の人生は
すばらしいものだったのだろうなと感じます。
これからもおじいさんが元気でいてほしいですね。
Posted by 建築アトリエ海建築アトリエ海 at 2011年01月24日 10:07
 建築アトリエ海さん
 祖父母は苦労はしましたが、家族にめぐまれ(数の多さというよりも、それぞれが親思い)それはそれで幸せだったと思います。107歳まで元気でいてほしいですね。
Posted by ダイアン・Mダイアン・M at 2011年01月27日 13:04
 
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