ドヌーブの切ない恋、「シェルブールの雨傘」
2009年03月29日

朝から雨が降っていた土曜日(3月28日)、カトリーヌ・ドヌーブの「シェルブールの雨傘」を見に行った。この映画、1960年代初めに作られているのに、「映画大好き少女」の私は、見るのは今回が初めてだ。「食わず嫌い」が少しあって、いつもこの映画の紹介に「全編、歌のセリフ」というのにひっかかっていたのだ。見終わっての感想はとても良かった。どうしてもっと若いときに見なかったのだろうという後悔も少しあった。
12歳の時にアメリカ映画「風と共に去りぬ」の洗礼を受けた私は、自分の人生は自分で切り開いていく生き方にあこがれた。まあそれがよかったのかどうか、いろいろ考える今日このごろなのだが、「シェルブールの雨傘」を20代、せめて30代始めにでも見ていたら、自分の生き方も変わったかもしれない。それは今だから思うのかな。
愛し合った者同士が運命によって引き離される物語というのは、いつ見ても胸を打つ。どちらかがいつか一緒になるという強い意志を持っていても、一方は不安定。それだからこういう物語が成り立つのだが、ドヌーブの歌う「私がこんなに愛しているのに、なぜあの人は行ってしまったの。あの人がいなかったら生きていけないと思ったのに、なぜ、私は死ねなかったのかしら」。これこそが、女のしたたかさ。また、恋人の存在、妊娠を知りながら、ドヌーブに求婚してくる男性に対して「私の境遇を知りながら受け入れてくれる男性を断るなら、私はバカだわ」みたいなことを言う(歌う)。そういうセリフが男女関係、恋愛と結婚の違いなどを考えさせ、またもや、この映画をもっと若い時に見ていたらと思わせた。

映画はオープニングから傘が出てきて、とてもおしゃれで、監督ジャック・ドゥミのセンスに脱帽だ。衣装の色づかいも素敵でファッションの国、フランスである。特に、ピンクや黄色の衣装が「雨」というじめじめとしたイメージを鮮やかにしていた。
見終わって、いつまでも映画のメロディーが頭の中にリフレインしていた。気がつくと、「ラララー」と歌う自分がいた。ずいぶんと遅れてこの映画を見たけれど、ラストシーンとともに私の中でいつまでも忘れられない映画になりそうだ。
Posted by ダイアン・M at 12:30│Comments(2)
│映画
この記事へのコメント
ダイアンさん、女性のしたたかさ、同感です!
まぁそうじゃなきゃ、次のステップがない訳で・・。
忘れっぽい方が幸せになれるもんね。
あんなに好きだったのに・・松田聖子の恋愛を見てたらそう思いました!
それにしても美しいドヌーブ。
ラフに着るバーバリーのトレンチコートやヘアを縛る黒のベルベッドのリボン。ガーリーです★私もDVDで大切にしてる1本。ミュージカルって最初は抵抗あるかな?って思っちゃうけど、意外に最後まで楽しかったりするのよね。
まぁそうじゃなきゃ、次のステップがない訳で・・。
忘れっぽい方が幸せになれるもんね。
あんなに好きだったのに・・松田聖子の恋愛を見てたらそう思いました!
それにしても美しいドヌーブ。
ラフに着るバーバリーのトレンチコートやヘアを縛る黒のベルベッドのリボン。ガーリーです★私もDVDで大切にしてる1本。ミュージカルって最初は抵抗あるかな?って思っちゃうけど、意外に最後まで楽しかったりするのよね。
Posted by 本村ひろみ
at 2009年03月29日 23:06

こんにちは!
11月16日より全国の劇場で特集上映「スクリーン・ビューティーズVol.2カトリーヌ・ドヌーヴ」が公開になります。
「シェルブールの雨傘」も上映します!
http://www.screenbeauties.com/
ぜひ劇場でもご覧ください!
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Posted by VALERIAkotone at 2013年11月12日 19:48