宮本信子
2013年08月25日

今日(8月25日)、NHKで午後3時から「女優宮本信子と伊丹十三」という番組をやっていた。宮本信子は好きな女優の一人だ。彼女が有名になった夫の十三監督の映画「お葬式」で、素敵な女性だなと思った。日本にもこんな知的な女優がいるんだなと思った(1983,4年当時)。いまや、国民的番組「あまちゃん」の国民的な「夏バッバ」である。
番組では伊丹十三との関係を「初めは先生と生徒みたいで、子育て、そして映画制作を通して、パートナーになったという感じかな」と語っていた。理想的な関係だ。
1997年に伊丹は不幸な死を遂げた。「妻はいい女優なのに誰も使ってくれなくて、僕が自分の映画で主演にした」と話していた伊丹は、今のエネルギーあふれる「バッバ」を演じる宮本を天国からどう見てるだろうか。
土曜日(24日)の「あまちゃん」、退院してベッドに座っている夏(宮本)とそばで洗濯ものをたたんでいる春子(小泉今日子)。二人で、アキが初めてウニを取った日のことを思い出している。夏バッバが「たった、ひとつだけなのによ~」と言って春子と笑う。この日常のシーンにはっとなった。こういう風景、見たことある。祖母と母が、あるいは叔母と祖母がこんななんてことはない普通の生活でのトピックスをしゃべっていたなあと思いだした。これはテレビ史に残る名シーンではないか。そしたら、夜、妹も同じことを言っていた。「宮本信子がすごいねー」。普通を演じるってのはほんとにすごいことだと思う。
明日も「あまちゃん」が楽しみ。そして、「お葬式」を久しぶりに見たくなった。

宮本、伊丹が暮らした湯河原の家。「この冷蔵庫はまだ捨てられない。伊丹さんなの」と話していた(テレビより)。