くちべに挽歌、島倉千代子
2013年11月11日
先日亡くなった島倉千代子さんの歌で私が好きなのは、よくカラオケで歌う「東京だよおっかさん」もあるが、もうひとつ切なくなるくらいいいのが「くちべに挽歌」(詞:石本美由起、曲:浜圭介)だ。
この歌は、1986年の紅白歌合戦のときに知った。歌詞がいい。特に2番の出だし「添えないならば 死にたいと~」。
当時、大学4年生の私は、ひとつ年下の彼がいてぼんやりと2人の将来を考えていた。年が明けたら私は卒業し、春から地元の新聞社への就職が決まっていた。彼は他県の人で沖縄で就職してくれることなんてないだろう(一応、考えてはいたらしい)。結婚するなら彼しかいないと、若さゆえの「大いなる」錯覚をしていた。私が東京に残る選択肢もあったはずだが、私は文章を書く仕事がしたくて、地元の新聞社が第一希望だった。希望の会社に就職できる喜び、しかし、結婚したい彼とは将来がわからない。島倉千代子の歌うこの「くちべに挽歌」に、ふたりの先のことを重ね合わせて胸がぐっとなった。そんな思い出の、いい歌です。
Posted by ダイアン・M at 01:20│Comments(0)
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